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お釈迦様が“薬の王様の偉大な樹”と言った!?

三千年もの歴史がある民間療法“びわの葉療法”とは?

2019.10.1

民間療法の王様!

奈良時代に、遣唐使の僧侶が仏教医学として持ち帰り、日本に伝えられたと記されている“びわ”。

民間療法の王様として知られ、奈良時代に建てられた日本初の病院「施楽院」でも、“びわの葉”が使われていたと言われています。
海外の研究者や、大学の研究室などが、さまざまな実験を行いましたが、未だ解明しきれない“びわ”の力。

未病の予防&改善から、毎日のセルフケアの方法として、日本でも古くから伝わる民間療法“びわの葉療法”についてお伝えします。

“びわの葉療法”って、思ったよりも本気です。

自然療法の知識がある方は、東条百合子氏の“びわ葉療法”の出版物に影響を受けたという方も多いのではないでしょうか。
ご年配の方に知られているのは、大正から昭和の初め頃、静岡県の金地院で、河野大圭禅師がびわの葉を使った施療を行い、難病に苦しむ多くの人々を救った「金地院療法」というものです。
その数は、20万人にものぼると言われます。

大学での治験と論文

このことは、当時の医学界からも注目を集めました。

札幌鉄道病院の福島鐵雄博士は、昭和2年に『皮膚を通して行う青酸療法(河野大圭禅師のビワの葉療法の紹介とその科学的研究)』という論文を発表。

難病を抱える多くの患者が、河野禅師の施療によって治癒するさまを自らの目で確認したことを報告し、その科学的メカニズムについて、「びわの葉には『アミグダリン』と『エルムシン』とが含有されており、葉の表面を火であぶることによって、『アミグダリン』と『エムルシン』が、相互反応して微量の青酸が発生し、それが皮膚を通して吸収され、甚大な効果を発揮するものと考える。青酸は恐るべき猛毒であるが、ごく微量の青酸は逆に甚大な薬効をもたらすのではないか」と述べています。

中国の生薬について書かれた本「本草綱目」にも枇杷が登場する。びわのエキスをつかった化粧品もつくられている。

さらに、大阪大学でも研究

また、昭和12年頃、大阪大学の安田寛之博士が、動物実験でびわの葉エキスの血液浄化作用を実証しました。

家のウサギの濁った血液が、わずか5分間で弱アルカリ性に浄化されたというのです。
さらに30日間施術したところ、骨組織もしっかりとして、体内臓器も健康になり、体重も増加したそうです。
この研究に基づき、安田博士は、『血液の酸塩基平衡より観たる枇杷葉療法』という論文を発表。
びわの葉療法の効果は、びわの葉自体が持っている成分の特殊作用と、生体を温めることの有効作用のためであろう、と述べました。
このような作用により、血液が弱アルカリ性に変化し、内臓諸器官の働きが活性化されて、自然治癒力に好影響を及ぼしたというのです。

その他にも、大阪大学医学部の小沢凱夫おざわよしお教授の下で、陰茎ガンの患者をびわの葉療法のみで治療した実例があります。背筋、腹部、局所を1日3回1時間ずつ治療したところ、49週間でガン細胞は全滅し、健康な組織が蘇ってきたというのです。

びわの葉療法いろいろ

1)びわの葉を直接患部に貼る方法
色の濃い古いびわの葉を選んで採取し、表のツルツルした面を患部に当てて貼っておくと、体温によりびわの葉が温められて、薬効成分が少しずつ皮膚から浸透し、痛みや腫れがとれたりします。(びわの生葉を貼るだけの簡単な方法)

2)金地院療法(びわの葉をあぶって撫でる方法)
緑の濃い、厚手の生葉の光沢のある表面を焦げない程度に火で焙り、二枚合わせて両手で10回ほど擦り合わせます。これを、一枚ずつ両手に持ち、熱いうちに皮膚に直接密着させ、押し揉むようにして撫でます。撫でる場所は、まず腹部を6~7分、丹田とみぞおちを入念に行い、その後、背、肩、腰、尻まで全部で10分程度行います。最後に患部を行います。例えば、肝炎なら肝臓部の腹部と背部に行います。

3)びわの葉温灸(びわの葉に棒もぐさを使う方法)
びわの生葉に、棒もぐさを使用する温灸法で、一般に大変よく普及しています。びわの葉を患部やツボに当て、その上に棒もぐさを立てて温灸します。

4)びわの葉エキスの温灸(もぐさ式温灸器)
もぐさ式温灸器の先端部に、びわの葉エキスを染み込ませ、それを棒もぐさで加熱してから、肌に押し当てます。

5)遠赤外線式温灸器
遠赤外線の熱で、器具の先端部に染み込ませたびわの葉エキスを蒸気化して、皮膚を温めます。遠赤外線は、他の熱源に比べて深達力が強く、皮膚表面だけでなく身体を芯から温めることが期待できます。市販されている遠赤外線式温灸器は、医療機器としての認証を受けており、もぐさを使わないので毎日続けても安価に済むこと、灰や火の粉が飛ばず安全であること、などの利点もあります。

長い年月をかけて治験を積みかねてきた“びわの葉療法”。選択肢がないときの選択肢に、検討してほしい民間療法です。

―ビワの葉温熱療法普及会HP「びわと健康」より一部抜粋、編集―

びわの葉温熱療法普及会 理事 諌山正博 氏 監修

URL: http://biwa.no.coocan.jp/
帯津病院でも使用される温熱器の普及につとめる。また、施術される方の更なる “びわの葉療法”への理解を深めるために、全国をまわって講習会を行っている。

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