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ライフスタイル

冬モードから春モードへと、身体をチェンジ!

心と身体を整える暮らし<二十四節気と七十二候>

2020.3.1

私たちの暮らす日本は、春・夏・秋・冬と四季の移り変わりが鮮やかな国。先人たちは、四季の変化を敏感に感じとり、自然に寄り添って生きることで、身も心も健やかに暮らしてきました。“二十四節気”とは、一年を春・夏・秋・冬と分けた各季節を、さらに六つに分け、二十四の期間に名前をつけたもの。“七十二候”は、二十四節気の各節気を、三つの期間に分け、名前をつけたものです。それぞれの季節に合わせた体調管理や、心掛けたいこと、季節折々の行事や楽しみ方などを、“二十四節気”と“七十二候”に沿ってご紹介します。

春眠暁を覚えず! 眠気を起こしやすい「春分(しゅんぶん)」

二十四節気における「春分」は、3月21日頃。太陽が真東から昇り、真西に沈む日のことで、昼と夜がほぼ同じ長さになり、彼岸の中日と一致します。春分の日を中日に、前後3日を含めた7日間を“春のお彼岸”と言います。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、この頃から徐々に暖かくなっていきます。春分の次候が「桜始開(さくらはじめてひらく)」。桜の開花が、全国各地から聞こえ始める、3月の下旬頃を示します。「春眠暁を覚えず」という諺があるように、春は、やたらと眠くなります。これは、身体が冬から春への切り替えを上手に行えず、副交感神経が過剰に働いているため。副交感神経が優位になると、身体は休息モードに向かい、眠気を起こしやすくなってしまうのです。春の体に切り替えるためには、体内の“気”を活性化させることが大切です。太陽の光を浴びて運動をするなど、身体の中に籠っている“気”を、外に発散するようにしましょう。

ストレスによる“肩コリ”や“目の疲れ”が起きやすい時

草木が芽吹く春は、私たち人間も同じように芽吹きを迎えます。新生活への期待が高まる反面、新しい環境への戸惑いにストレスや不安を感じやすいのもこの時期です。冬から春に向かう季節の変わり目のため、心や身体の不調を感じやすくなるので要注意。身体に余計な力が入り、肩コリや目の疲れなどを起こしやすくなります。ゆっくりとリラックスできる時間を持つように心掛けて、心と身体を癒してあげましょう。また、冬に停滞していた体内の“気”も活動的になります。少しずつ身体を動かし、“気”をスムーズに巡らせましょう。

「春分」のひとつ前の節気「啓蟄(けいちつ)」の行事である「桃の節句」

「桃の節句」である三月三日は、まだ桃の花はつぼみの時期ですが、旧暦の三月三日は、新暦の三月下旬から四月上旬あたり、ちょうど桃の花が咲く時期。現在は、「ひな祭り」と呼ばれ、女の子の健やかな成長を願う行事として親しまれています。「ひな祭り」の由来は諸説ありますが、中国の「上巳(じょうし)の節句」が、日本に伝わったという説が有力です。日本では、紙などで作った人形に自分の邪気をうつし、人形を川に流すことで、邪気や厄を払う行事として広まっていきました。現在でも、「ひな祭り」の行事として「流し雛」を行う地域もあります。「ひな祭り」が三月三日に定められ、女の子の健やかな成長と幸せを願う日として定着したのは、江戸時代に入ってからだと言われています。

廣田 美千代
女性サイトの編集長を経て、フリーランスに。 雑誌やWEB媒体を中心に、美容記事やインタビュー記事を随筆。WEBプロデューサーとしての経験を活かし、 コンテンツの企画・制作や、化粧品会社のWEBコンサルティングなどにも携わる。

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