
メンテナンス
暑さから身を守る、真夏の健康対策!
2025.7.18
夏バテと熱中症の違いとは
いよいよ、夏本番。今年も猛暑が続き、メディアでも「夏バテ」や「熱中症」の話題が、連日取り上げられています。「夏バテ」と「熱中症」を、夏の身体の不調として一緒に考えてしまいがちですが、実は、原因と症状が異なることをご存じですか?
「夏バテ」とは、高温多湿の気候や室内外の激しい温度差などによって、自律神経のバランスが乱れ、食欲不振、疲労感、倦怠感、睡眠障害などの体調不良を起こしてしまうこと。一方、「熱中症」は、夏の暑さによる体温上昇や発汗による脱水症状が原因で起こる、めまい、たちくらみ、吐き気、倦怠感、頭痛などの症状のこと。進行してしまうと、意識障害など重篤な状態に陥ってしまうこともあります。
「夏バテ」と「熱中症」は、原因や症状に違いがありますが、全く無関係というわけではありません。例えば、「夏バテ」になると、食欲不振が起こり、身体の栄養状態が低下して、免疫力が下がってしまいます。さらに、自律神経が乱れ、体温調整が上手く行えなくなるため、「熱中症」のリスクが高くなります。「熱中症」を予防するためには、「夏バテ」対策が欠かせないということです。

「夏バテ」と「熱中症」の予防策
「夏バテ」と「熱中症」を予防するには、毎日の生活習慣と生活環境の見直しが大切です。予防のためのポイントをいくつかご紹介します。
【夏バテ予防のためのポイント】
1:質の良い十分な睡眠
質の高い睡眠が不可欠です。睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、体温調整機能の低下に繋がります。
2:食事による栄養補給
バランスの取れた食事を心掛けることが大切。特に、夏場に不足しがちな、ビタミンB1、ビタミンC、タンパク質、ミネラルなどは、意識をして摂るようにしましょう。
3:適切な室内環境
適切な室内環境を保つことが肝心。エアコンや扇風機を上手に活用して、室温は28度を目安に、湿度は70%以下に保つことが推奨されています。
4:適度な運動
ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの程度な運動は、自律神経のバランスを整え、睡眠の質の向上が期待できます。ただし、炎天下での運動は禁物です。
【熱中症予防のためのポイント】
1:こまめな水分補給
喉の渇きを感じる前に、1時間に1回程度、定期的に水分補給を行うことが大切。起床後、食事中、入浴前後、就寝前などに、コップ1杯の水を飲むように心掛けましょう。
2:適切な室内環境
熱中症予防には、温度と湿度の管理が重要。理想的な室温は28度、湿度は55%~65%とされています。室内の温度だけではなく、湿度にも注意を払いましょう。
3:外出時の暑さ対策
外出の際は、日傘や帽子を使用し、通気性の良い涼しい服装を心掛けましょう。不要不急の外出は控え、適切な環境の室内で過ごすのがおすすめです。
4:意識して休憩をとる
室外にいる時や、運動を行う際は、意識して休憩を取ることが大切。体調の変化に注意し、少しでも異変を感じたら、すぐに休憩をとるようにしましょう。

クーラー病の予防法とは
「夏バテ」や「熱中症」の予防を意識して、室内温度を下げ過ぎてしまうと「クーラー病」になる恐れがあります。「クーラー病」は、「冷房病」とも呼ばれ、この時期、「夏バテ」や「熱中症」と同じぐらい注意が必要です。
「クーラー病」は、急激な温度差によって自律神経に異常をきたす状態のこと。自律神経が乱れ、体温調整が上手く行えなくなることで、手足の冷え、倦怠感、肩コリ、腰痛、頭痛などが現れます。症状が進行してしまうと、食欲不振、胃腸障害、不眠などを起こしてしまうことも…。
「クーラー病」を予防するには、エアコンの温度を適切に設定することが肝心です。エアコンの風が直接あたらないように風向きを調整したり、カーディガンや羽織ものを着用するなど、服装で体温調整を行う工夫も大切。また、日頃から温かい食事、適度な運動、湯船につかる入浴など、体温保持につながる生活習慣を心掛けることも重要です。
まだまだ、暑い日が続きます。正しい予防&対策で、夏の猛暑を乗り切りましょう!
【参考URL】
<みんなの医療ガイド 公益社団法人 全日本病院協会>
https://www.ajha.or.jp/guide/23.html
<福岡市 健康づくりサポートセンター>
https://www.kenkou-support.jp/arekore/arekore27.html
<熱中症予防情報サイト 環境省>
https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness.php
<Happiness Direct 株式会社コーワ>
https://www.happiness-direct.com/shop/pg/1h-vol236/
<医療法人 澄心会 豊橋ハートセンター>
https://www.heart-center.or.jp/rehabnow/5181/
