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ライフスタイル

本来の自分に戻る‘’ローフード”

酵素パワーを体感する

2020.1.17

野生の動物には、生活習慣病がありません。それは、もともと備わっている消化能力に見合った食事をし、身体を動かして生活しているから。人間も、ヒトにあった生活をしていれば、本来の「健康」な状態でいられるのです。私たちの身体を健やかに保つには、環境や運動も大事な要素ですが、大きな役割を占めているのが食事です。「私たちは食べたものでできている」と言われていますよね。食べたものが、私たちの細胞や血液となっていくのですから、新鮮でエネルギーにあふれた食べ物であれば、細胞は元気な状態を保てます。ギリシャ時代のギリシャ時代のヒポクラテスも、自然に則した(ヒトの場合、果物50%、野菜45%、動物性食品5%)、しかも過熱をしない食事をすすめていました。外食のメニューでも、とんかつに山盛りキャベツ、天ぷらに大根おろしが添えられているように、昔から生野菜のパワーが理解されていたことが分かります。

酵素栄養学に基づいたローフード

生野菜のパワーとは、何でしょう? その最大の要素は「酵素」です。現在は「酵素」がブームとなり、耳にすることが多いでしょう。酵素入りのドリンクやサプリなどが多く出回っていますが、実際に酵素がどのように身体に働くかという情報は、あまり知られていません。私たちが生きているのは、すべて「酵素」のおかげなのです。身体の中で生み出された酵素は、食べ物の消化に始まり、神経の伝達や筋肉の動作、細胞修復、毒素排泄・・・など、全ての活動に使われています。その中で、消化が優先されるため、食べ過ぎたり、消化に負担のかかるものを多くとりすぎると、多くの酵素を消化に使ってしまい、細胞の修復や毒素排泄に酵素がまわらない、ということが起きてきます。そのため疲れがとれにくくなり、さらには病気に進んでしまうこともあります。いわゆる生活習慣病ですね。

そこで、消化に負担がかからず、自身の酵素を節約して代謝を高め、健康を維持できる食事として生まれたのが「ローフード(生の食べ物)」です。酵素は熱に弱いため、加熱をせずに(48℃以下)調理することで、食べ物が持つ酵素を壊さずに取り入れることができます。酵素を多く含んだ食べ物は、消化が早く、エネルギーへと素早く変換されます。冬でも食事を始めて15分もすると、背中がじんわりと温かくなるのが感じられます。私は子供のころから極度の冷え性でしたが、ローフードを始めてすぐに改善され、体温まで高くなったのには、本当に驚きました。「生野菜は体を冷やす」とよく言われますが、生野菜の酵素や栄養素が代謝を高め、体温も上げてくれるのです。そのため免疫機能も高まります。ぜひ皆さんにも、食卓にローフードを1品ずつ増やしていって、身体のスッキリ感や活力の高まりを感じてほしいのです。ですが、「生で食べる」というと、サラダしか思いつかない! と多くの人に言われます。なかなか話だけではイメージしにくいかもしれませんが、物足りないという言葉が出てこないほど、様々な料理ができるのです。加熱しないと食べられないと思い込んでいる野菜も、ほとんどが生で大丈夫。ピザやパスタ、カレー、ハンバーグ。もちろんスイーツも作れるので、十分に満足できる料理を楽しめます。

本来のわたしに戻る

あまり難しく考えず、生野菜を毎食1品取り入れることから始めてみてはいかがでしょう? サラダに小松菜やほうれん草、ケールなど緑の濃い葉野菜を加えるだけで、栄養も満たされ、デトックス効果が上がります。和食の酢の物や漬物、よく知られるようになったスムージーを取り入れるのも効果的です。ビタミンやミネラルなどの栄養素が満たされると、脳も満足するため、空腹感をあまり感じなくなります。慣れてきたら、1日の食事のうちの半分ぐらいをローフードにしてみると、さらに体感が増えていきます。お通じが改善された、よく眠れるようになった、疲れがすぐにとれる、というお声を多くの方からいただきました。そして、前向きになったり、粘り強くなったりと精神面での変化も、多く寄せられます。食事で、身体だけでなく心のメンテナンスもできることが分かります。素材本来の状態に近い食事をとることで、サプリや薬も必要なく、健康を保つことができるのです。本来の自分を取り戻すセルフケアを、食卓から始めてみませんか?

「健康」が本来の姿

年を取ったら、多少病気にかかるのが当たり前。2人に1人がガンになる時代…私がかかるのもしょうがないな。病気になったら病院に行けばいい・・・そんな風に考えている人が多いのではないでしょうか。ですがその一方で、病気にならず元気に暮らしている人もいますよね。
本来、人は「健康」がノーマルな状態なのです。
病気になるのには、必ず原因が存在します。

人も動物ですから、明るくなったら起きて、食事を確保するために体を動かしてから必要な分だけの食事をとり、暗くなったら寝る、というのが自然のサイクルでした。しかし現在の日本の生活では、24時間いつでも食事ができる環境があり、すぐに食べられるように加工されているものが多く、素材そのものに近い食べ物が少なくなりました。交通の発達のおかげで体を動かすことは少なく、夜遅くまで起きて作業をしている人も多いでしょう。
あまりにも本来の生活とかけ離れていることが、私たちが不調に陥る原因かもしれません。

竹谷 奈美
ローフードスクール「ティエラ・シャンティ」主宰
日本リビングビューティー協会 グローバル認定神戸校
アーユルヴェーダ デトックスコーディーネーター
アスリートフードマイスター
ヨガティーチャー
ダイブマスター

子供のころから、冷え性、時折おこるめまい、原因不明の痛みなど、病院では診断もつかず治療もできない不調がありながらも、スポーツ好きで元気だったため、そんな体質だと思い過ごしていた。小さいころからヨガに興味を持ち、独学で行っていたが、フリーダイバーのジャック・マイヨール氏からヨガの話を聞いたことがきっかけで、本格的にヨガを始め、ティーチャー資格を取る。ヨガを進めていく中で体調も改善していくが、食事の大切さに気づき、ベジタリアンからマクロビオティック、ローフードへと移行。ローフードをはじめてからは、冷え性とめまいが完全になくなった。現在はローフードの資格講座や、料理・スイーツ教室。ヨガリトリートのキッチンシェフや、ケータリングもこなす。ヨガと食事の指導を通じて、トータルなライフスタイルを提案している。

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