ライフスタイル
花粉症シーズン到来! 新生活のストレスにも要注意。
心と身体を整える暮らし<二十四節気と七十二候>
2020.4.1
私たちの暮らす日本は、春・夏・秋・冬と四季の移り変わりが鮮やかな国。先人たちは、四季の変化を敏感に感じとり、自然に寄り添って生きることで、身も心も健やかに暮らしてきました。“二十四節気”とは、一年を春・夏・秋・冬と分けた各季節を、さらに六つに分け、二十四の期間に名前をつけたもの。“七十二候”は、二十四節気の各節気を、三つの期間に分け、名前をつけたものです。それぞれの季節に合わせた体調管理や、心掛けたいこと、季節折々の行事や楽しみ方などを、“二十四節気”と“七十二候”に沿ってご紹介します。
“気”の巡りが滞りやすい「清明(せいめい)」
二十四節気における「清明」は、4月上旬~中旬頃。「清明」とは、すべてが清らかで生き生きとした様子を表した「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という言葉の略。若葉が萌え、花が咲き誇り、鳥は歌い、空は青く澄み渡り、爽やかな風が吹く頃のことです。この時期の初侯が「玄鳥至(つばめきたる)」。冬の間、暖かい南の国で過ごしたツバメがやってくる季節。ツバメの到来が、本格的な春の訪れを知らせます。この時期は、新学期が始まり、新しい環境や人間関係に慣れず、ストレスや不安を感じやすい時。イライラや湯鬱になりやすいので、ゆったりとした生活を心掛けましょう。また、冬に固まった身体が、春の訪れに馴染めず、体調を崩しやすくなります。ストレスの影響で“気”の流れが滞りやすくなるため、ストレッチやウォーキングなど適度な運動を心掛け、身体の巡りを整えましょう。
花粉を身体に入れないように、しっかりガード!
草木など新しい命が生れ育つ、この季節。3月下旬から4月末ぐらいにかけて、各地でヒノキの花粉がピークを迎えます。花粉による症状を防ぐために、外出時には、マスク、眼鏡、帽子などを使用し、花粉から身を守るように心掛けましょう。マスクは正しく着用し、鼻までしっかりと覆うことが大切。マスクの間に隙間ができてしまうと、そこから花粉が侵入してしまいます。また、毛糸など静電気が起きやすい服は、花粉がつきやすいので要注意。ナイロン地のような花粉が付きにくい素材の服装で、出かけるのがオススメです。自宅に戻ったら、玄関前で衣服についた花粉を払ってから、室内に入るようにしましょう。
春の訪れを伝える“春雷”や“初鰹”
ツバメの到来と同じく、“春雷”や“初鰹”も、春の訪れを伝える季節の風物詩。“春雷”とは、3月~5月頃に発生する雷のこと。寒冷前線の通過時に発生する雷で、雹(ひょう)を降らせることが多く、春の到来を伝える雷として知られています。冬眠している地中の虫たちが、雷鳴に驚いて目覚めるということから、「虫出しの雷」とも言われています。「初鰹は、女房子供を質に置いてでも食え」と言われるほど、江戸の人々に好まれた“初鰹”。鰹の旬は、年に2回。春から初夏にかけて、黒潮にのって太平洋を北上する“初鰹”と、水温が低下する秋に、北の海から南下してくる“戻り鰹”。脂がのった“戻り鰹”に対し、さっぱりとした味わいの“初鰹”。初物は縁起が良いとされ、「初鰹を食べると長生きできる」と、大変珍重されたそうです。体調を崩しやすい季節の変わり目、春の味“初鰹”を食べて、健康のご利益をいただいてみては如何でしょうか。