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メンテナンス

その不調、「気」「血」「水」の乱れが原因かも!?

2022.12.20

東洋医学が注目される理由

年の瀬も迫り、一段と慌ただしさが増す師走。朝起きても疲れが取れない、何となく身体がだるい…。そんな症状を感じやすいのが、この時期です。病院に行くほどではないけれど、身体に不調を感じるという方は、「未病(みびょう)」の症状かもしれません。

未病とは、東洋医学で病気に向かいつつある状態のことを言います。西洋医学が、病気の原因である細菌やウィルスなどを殺すことを主眼としているのに対し、身体の治癒力を高めることを主眼としているのが東洋医学です。

アレルギー疾患や肥満、糖尿病や高血圧など、生活習慣病が増加している現代において、西洋医学だけでは対処することが難しくなり、近年、東洋医学が注目を集めています。

「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」とは

東洋医学では身体を構成する要素は、「気」「血」「水」の3柱で成り立っていると考えます。「気」は、生命力を維持するためのエネルギーのようなもの。西洋医学で言うところの、血液や水分を動かす役割を持ち、自律神経や内分泌系の働きに作用します。

「気」が停滞することを「気滞(きたい)」といい、精神が不安定な状態のことを指します。また、エネルギーが不足していることを「気虚(ききょ)」といい、元気が不足している無気力な状態を表します。

「血」は、西洋医学に置き換えると血液にあたります。血液と同様に、栄養や酸素を運んだり、ホルモンバランスを整える役割があります。「血」が滞ってしまっていることを「瘀血(おけつ)」といい、頭痛や肩こり、冷えやのぼせ、生理不順や更年期障害などを引き起こす原因に繋がります。

「水」は、リンパ液や鼻水、尿など、身体の中にある血液以外の水分を指します。「水」が、体内で滞った状態を「水滞(すいたい)」といい、めまいや頭痛、下痢やむくみなどを引き起こすと考えられています。

「気」「血」「水」のバランスを整える食材

東洋医学では、「気」を中心に、「血」と「水」が合わさり、互いにバランスを取りながら、健康を維持すると考えられています。「気」「血」「水」の3つのバランスが崩れると、身体にさまざまな不調が現れる原因に…。まずは、「気」「血」「水」それぞれの状態を整えることが大切です。毎日の食事で、「気」「血」「水」のバランスを整えるように心掛けましょう。

「気」が滞っている「気滞(きたい)」は、不安感や不快感、イライラを感じやすくなります。オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘類、ミント、ラベンダー、ローズマリーなど香りの高い食材がおすすめ。イライラや不安感が強い時は、辛い料理は避けるように注意しましょう。

「血」が滞っている「瘀血(おけつ)」は、顔色がくすんだり、月経痛がひどくなるなどの症状があります。血の流れを良くする香味野菜や、身体を温める食材を積極的に摂り入れるようにしましょう。とうがらし、黒豆、あずき、うこん、ほうれん草、玉ねぎ、ニラ、ニンニクなどがおすすめです。

「水」が滞っている「水滞(すいたい)」は、身体がむくみやすくなり、重だるさを感じやすくなります。冷たい食べ物や生ものは、避けるようにしましょう。あずき、昆布、わかめ、はまぐり、はとむぎ、きゅうり、すいか、もやし、豆乳などを意識して摂り入れてください。

「気」「血」「水」のバランスを整えてスムーズに機能させるには、食事だけでなく生活習慣の見直しも重要です。適度な運動、充分な睡眠、規則正しい生活を心掛けて、健康維持につなげてください!

【参考URL】
<日本臨床漢方医会>
https://kampo-ikai.jp/towa/basic2/
<NHK健康チャンネル>
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_997.html

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