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鍼灸師はこうみる!生涯健康実現のための未病予防とは!?〈冷え対策〉

2019.11.29

冷えは万病のもと

人生100年時代へと突入!
将来、寝たきりのまま人生を終えますか? それとも、寿命を全うするまで、健康で活動しますか? これからは、70代・80代まで現役で働かなければならない時代になる可能性が高いでしょう。まだまだ元気な今は、その時のための準備期間だと、私は思います。

ご自分の身体と向き合うと決めたとき、まず取り組んでほしいことが「冷え対策」です。
ここ数年、年齢を重ねるごとに、冷え症の人が増加傾向にあると言われています。原因は、現代の食生活、運動不足、ストレスなど、多岐にわたると考えられていますが、未病を予防するためにも、まずは、自分の平熱を把握しておくことが大切です。

体温が上がると(健康的な人の平熱は36.5~37.1℃)、血液の流れが良くなり、免疫力が高まります。血液は、私たちの身体を構成する約60兆個もの細胞に、栄養と酸素を送り届け、代わりに、老廃物を持ち去る働きをしています。その血液の中には、免疫機能を持った白血球が存在し、身体の中に異物がないか、パトロールしているのです。つまり、体温が下がると、身体が冷えるだけではなく、血流が悪くなり、免疫力も低下。体内に異物を発見しても、素早く駆除してくれる白血球を集めにくくなり、ウィルスや細菌に負けて、発病しやすくなってしまいます。低体温を克服して、血液の流れを改善し、免疫力アップを目指しましょう。

冷え対策、健康維持や予防に有効な「鍼灸」

鍼灸とは、中国から伝来した東洋医学で、自然治癒力を高める治療法。
国家資格者のみが、施術を許されています。

東洋医学では、病名をつけるための診察ではなく、人そのものや体の状態を診察します。症状や体質などをもとに、施術や治療の判断をするため、どのような症状でも治療が可能です。西洋医学で、病名がつかない症状の方でも、治療ができるというのは、このような治療へのスタンスの違いからです。

東洋医学では、人間の身体には、14本の「経絡」というエネルギーの流れ(気の通り道)があると考えられています。その経絡の線上に存在する、治療に重要なポイントを「経穴」と呼びます。これが、いわゆる「ツボ」のことです。東洋医学では、この経路の流れが悪くなることで、病気につながると考えられています。鍼灸治療・針治療では、この「経絡」と「経穴」を鍼やお灸で、適切な刺激を与えて血流を良くし、気の流れを取り戻して、身体を整えていきます。

どんな時に、鍼灸を受けるのが良いかと聞かれることが多いのですが、身体に、痛みや鈍痛、不快感がある時。病院で検査をしても異常はないのに、体調が優れない時など、また、健康維持や予防にも有用です。

例)神経系疾患・運動器系疾患・循環器系疾患・呼吸器系疾患・消化器系疾患・婦人科系疾患・耳鼻咽喉科系疾患・眼科系疾患・小児科系疾患etc

自宅で出来る! 冷え症に効果のあるツボ(お灸)

指の腹で、気持ち良いと感じる強さで押す、もしくは、薬局等で市販しているせんねん灸などでの
お灸もオススメします。

〇関元(かんげん)


人差し指から小指4本揃えて、人差し指をおへそに置き、小指があたるところ

〇山陰交(さんいんこう)


内くるぶしの一番高いところに、小指を置き、指幅4本揃えて、人差し指があたるところ

〇太衝(たいしょう)


親指と人差し指の骨が合うところ

〇湧泉(ゆうせん)


足でグーをした時、足裏で一番へこんでいるところ
5秒ほど押して緩めます。3~5回ずつお試し下さい。

自分の身体は、自分で守る

健康情報が、色々と溢れていますが、ひとつに取り組むとしたら、やはり「冷え」を意識した生活をしていただきたいと思います。鍼灸などで、身体の体内循環を良くしたり、運動や食生活の見直しも効果的です。是非、冷えない身体づくりを心掛けてみてください。

病院で検査や診察を受けても異常は見つからないのに、何らかの不調を感じてお困りの方は、生活習慣により、ご自身で作り上げている可能性が高く、特に食の影響が大きいと考えられます。『東洋医学 五臓六腑 診断』や、『東洋医学 五臓六腑 食べ物』というキーワードで検索してみると、自分の体質・症状改善に役立つことや、自分の体質・症状がある程度わかります。自分自身や身近にいる大切な人のために、体の知識を増やして人生100年を健康で活躍していきたいですね!

長島 晃
鍼灸師・柔道整復師/株式会社パソナグループ 健康事業推進担当

国家資格取得のため、明治東洋医学院専門学校に通いながら、約8年間の鍼灸接骨院での修行期間を経て、平成17年に「ながしま鍼灸接骨院」開業。

淡路島から発信する健康プロジェクト、「健康寿命を延ばす事、未病を防ぐ事」の思いに賛同し、平成29年からパソナグループに入社。

様々な症状や疾患を診させていただきながら、いかに健康に人生を全うできるかを考え、たどり着いたのが「自然治癒力」「排出すること」に加えて、「食」の大切さ。東洋医学的施術で自然治癒力を高め、五行思想を元に個々の体質や性質/症状に合う食材を摂取し、体内に溜まった老廃物や不純物を排出すること、これらの重要性を社会に広めていきたいと考えている。

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