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メンタルケア

フランス式アロマでの認知症予防の可能性

認知症予防サポート協会

2019.12.13

超高齢社会と言われる日本の高齢化率は、ますます進行しています。最新の発表では、28.4%とダントツの世界1で、認知症の発症率もすでに世界第1位です。また、認知症予備軍である軽度認知障害(MCI)も入れると、2025年には、患者数は1,300万人を突破すると危惧されています。

この現状から、政府も認知症施策推進大綱を発表、その内容は「共生」と「予防」が施策の2本柱となっています。さらには、この秋の臨時国会では、与党が認知症基本法案を提出しています。医療費が、ままます増大している現状からしても、認知症になってからの対策も必要ですが、いかにして認知症にならずに済むか予防や未病対策が当然のごとく必要とされます。

認知症には完治薬が無い

かかりたくない病気は、何か? をアンケートしたところ、その第1位はガンではなく、認知症だという結果が発表されています。認知症になると、周りの人々に迷惑をかけるということだと思いますが、認知症の完治薬が無いというのも、大きな理由のひとつです。

世界の製薬会社は、これまで巨費を投入し、抗認知症薬の開発に躍起になってきました。しかし、すでに大手製薬会社は、相次いで撤退をはじめています。もし、開発に目処がたったとしても、実用化までには、約20年近くかかります。団塊の世代が、後期高齢者になる日がそこまで迫っている中、すでに猶予はありません。

継続的に面倒でなく続けられる予防法が求められる

抗認知症薬の開発に見込みが立っていない中、非薬物療法にも期待がかかっています。有酸素運動や食事療法や音楽療法など、いろいろな予防法が紹介されています。このような取組みは、副作用もないので推奨できる取組みであると考えています。

しかし、もともと習慣になかったことを、日常として取り組むことは、難しいのではないでしょうか? 健康意識の高い健常者であれば、可能なことかも知れませんが、認知症の疑いのある高齢者の方に、このようなことを薦めてもなかなか続けてはくれません。

そこで、我々の協会で推奨しているのが、フランス式アロマです。
フランス式アロマは、イギリス式アロマとは違い、まだ多くの方には知られていませんが、水で薄めず100%で使用したり、目的別にブレンドし、医療用のアロマとして処方されるものです。認知症になると、物忘れより以前に、匂いが分からなくなります。嗅神経と脳の記憶を司る「海馬」は、繋がっており、臭粘膜と「海馬」は再生能力があります。臭神経をアロマで刺激すると、「海馬」も再生し、認知機能の改善にもアプローチできる、という論文も発表されています。

フランス式アロマで認知症予防

最近は、スマホ認知症が話題となり、認知症もますます若年化しています。高齢者のみが予防に取り組むのではなく、家族全員で予防に取り組む時代になってきています。他の予防法と違い、アロマでの予防対策は、認知症の中核症状だけでなく、周辺症状に関わるストレス問題や不眠問題に対しても有効的です。

ホームケアとして、家族の中で、誰かが責任をもって、アロマディフューザーのボタンを押すだけで、日常的に継続して、認知症予防や未病ケアに、取り組めるということになります。

鳴川 正 氏
認知症予防サポート協会 代表理事

1971年、同志社大学商学部卒業。
大手PR会社の大阪支社長として企業の社会的責任についての啓蒙活動を推進。
退職後、特定非営利活動法人「環境と福祉を考える会」の理事、日本あんしんサポート協会の代表理事を歴任。
現在は認知症予防サポート協会の代表理事として、認知症予防の啓発活動に全力を捧げる。
政府が今年6月にまとめた認知症施策推進大綱の2本柱「共生」と「予防」のうち、認知症の「予防」の大切さを早くから提唱。「地域の通いの場の創成」をテーマに各地で啓発イベントを実施。
さらに、認知症の完治薬が無い中、フランス式アロマでの認知症予防の啓発活動も並行して行う。

認知症予防サポート協会
https://niyosapo.com/

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