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ついつい夜更かしをしてしまいがちな“秋の夜長”。実は、秋こそ夏よりも少し長めに、睡眠をとるべきなのをご存じですか？ 冬になると冬眠をする動物は、秋分から冬至に向けて、睡眠時間が長くなっていき、徐々に動かなくなっていきます。

私たち人間にも、このような身体のリズムが本能的に備わっていて、夏が終わり、秋の気配を感じる時期になると、徐々に睡眠時間が長くなる傾向にあるそう。私たちの睡眠時間は、季節によって自然に変化していき、冬の平均睡眠時間は、夏に比べて、約30分も長くなると言われています。“読書の秋”とも言われ、夜更かしをして読書を楽しみたい季節ですが、本能的なリズムに従って、夏よりも少し長めの睡眠を意識するのが良いかもしれません。

睡眠は長さだけでなく、質の良さを意識することも大切です。睡眠には、眠りの浅い「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」があります。質の良い睡眠のためには、「ノンレム睡眠」を増やすことが重要になります。

「レム睡眠」は、身体は休んでいるつもりでも、脳が動いている状態。「ノンレム睡眠」は、身体も脳も休んでいる状態のこと。私たちが眠りにつくと、まずは90分程度の「ノンレム睡眠」が続き、その後、徐々に眠りが浅くなって「レム睡眠」に移行していきます。私たちが眠っている間、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が交互に訪れ、一晩で、3回～5回程度繰り返すと言われています。

「ノンレム睡眠」の状態は、小さな物音では目覚めないほど深い眠りのため、身体や脳をたっぷりと休めて、睡眠の質を高めることが出来ます。また、「ノンレム睡眠」の際に、美肌の鍵とも言える「成長ホルモン」が分泌されるため、心身の疲労を回復させるだけでなく、肌の調子を調える効果も期待できます。

「ノンレム睡眠」を増やすために効果的な方法をいくつかご紹介します。

１：就寝の3時間前までに夕食を済ませる
就寝ギリギリで食事を摂ってしまうと、寝ている間に消化活動が行われ、睡眠の質が低下してしまいます。就寝時には消化活動が終わっているのが理想的。帰宅が遅くなり、就寝間際に夕食を摂らないといけない時は、消化の良いものを少なめに摂るようにしましょう。

2：就寝の1時間半ぐらい前に入浴を済ませる
熱めのお湯に長く入ると、身体が覚醒しやすくなり、眠りの妨げになってしまう可能性があります。ぬるめのお湯（38度程度）に30分程度浸かるのがおすすめです。入浴で上昇した体温を徐々に下げていくことで、寝つきを良くして、深い眠りを得やすくなるので、就寝の1時間半～2時間前ぐらいまでに、お風呂に入るようにしましょう。

３：適度な運動を行う
就寝の3時間前ぐらいに、ストレッチやヨガなど、うっすら汗をかく程度の運動を行うのがおすすめです。運動することによって、上がった体温が徐々に下がることで、質の良い睡眠に繋がります。就寝前のハードな運動は、身体が興奮状態になり、眠りを妨げてしまうので要注意。

4：温かい飲み物を飲む
就寝の1時間ぐらい前から、白湯やカモミールティーなどの温かい飲み物を飲んで、リラックスするのがおすすめです。温かい飲み物で、内臓から体温の上昇を促します。体温がゆっくりと下がり始めることで、質の良い睡眠をとることができます。ただし、コーヒーや紅茶など、カフェインの含まれる飲み物は、睡眠の質を低下させてしまうので避けましょう。

5：就寝30分前ぐらいから、ブルーライトを見ない
テレビやスマホ、パソコン画面から発するブルーライトには、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑制し、眠りを妨げてしまう恐れがあります。質の良い睡眠をとるためには、少なくとも就寝の30分前からは、テレビやスマホ、パソコンを見るのを止めて、照明を暗くするなど、ゆったりとした時間を過ごすようにしましょう。

6：リラックスできる環境づくりを行う
寝室の環境や寝具を調えることも、質の良い睡眠をとるために重要です。快適な室温や湿度を保ち、好みの香りのアロマを炊くなど、リラックスして眠りにつきやすい環境を作ることが大切。また、就寝時はパジャマに着替えるのがおすすめです。肌触りがよく、保温性、吸湿性に優れたパジャマを選ぶようにしましょう。

夜が最も長くなるこの時期、この機会にぜひ、いつもの睡眠について見直してみてください。秋の夜長は、睡眠の質を高める絶好のチャンスです！

【参考URL】
＜e-ヘルスネット　厚生労働省＞
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-002.html
＜大正製薬＞
https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/94/