メンテナンス
2023.10.20
骨盤底筋とは…
近年、男女を問わず健康維持のために注目されている「骨盤底筋(こつばんていきん)」。骨盤底筋を鍛えることにより、尿漏れ、腰痛、更年期の不調、ぽっこりお腹の改善や、産後のダメージ回復など、さまざまな効果があると言われています。
骨盤底筋とは、骨盤の底にある筋肉のこと。子宮や膀胱、直腸など臓器を支える役割があり、排泄のコントロールや姿勢維持に欠かせない大切な筋肉です。骨盤底筋が衰えてしまうと、骨盤に歪みが生じ、尿漏れや腰痛、姿勢歪みなど全身のトラブルの原因に…。身体の内側にある筋肉のため、これまで鍛えるという意識が少なかった部位ですが、骨盤底筋を鍛えることにより、さまざまなメリットがあることが知られるようになってきました。
骨盤底筋を鍛えるメリット
骨盤底筋を鍛えることにより、下記のようなメリットが期待できます。
1:尿漏れや便秘改善
骨盤底筋が緩んでしまうと、くしゃみをしたり、重たい荷物を持ち上げた際に、尿が漏れてしまうことも…。また、排便の際にも、力みづらくなって便秘になりやすくなる可能性も。骨盤底筋を鍛えることで、尿漏れや便秘の改善に繋がります
2:ぽっこりお腹改善
骨盤底筋が緩んでしまうと、お腹の内臓を支えられなくなり、下腹部が出っ張ってしまう原因に。骨盤底筋を鍛えることで、正しい位置に内臓が引き上げられるため、ぽっこりお腹の改善に繋がります
3:腰痛の改善
骨盤底筋が緩んでしまうことで起きる姿勢の歪みは、腰痛の大きな原因の一つ。骨盤底筋を鍛えることで、姿勢が整って腰痛改善に繋がります
4:産後のダメージ回復
出産により大きなダメージを受けた産後の身体で、すぐに育児が始まるため、無理な姿勢が続き、腰痛を起こしやすくなります。骨盤底筋を鍛えることで、腰痛の改善や出産で開いた状態の骨盤を戻しやすくなるなどの効果が期待できます。ただし、産後すぐにトレーニングを行うのはNG。医師に相談をしてから行うようにしましょう
骨盤底筋のトレーニング方法
骨盤底筋を鍛える基本のトレーニングとヨガポーズをご紹介します。
<基本のトレーニング>
① 脚を拳ひとつ分程度開き、膝を立てた姿勢で仰向けに横になります
② 肛門と尿道をギュッと締めた状態を10秒程度キープ。その後、力を抜いて30秒程度リラックス。これを10回程度繰り返します
③ 肛門、尿道を「締める、緩める」を速いテンポで10回程度繰り返します
※1日数回に分けて5セット以上行うのがおすすめ
<バッタのポーズ>
① 両足の幅を軽く開いてうつ伏せになり、両手は身体に沿って伸ばす
② ゆっくりと息を吸いながら、両足を床から持ち上げる
③ 息を吐きながら両腕と上半身を持ち上げる。この状態で3呼吸程度キープ
※3段落目上の写真 バッタのポーズ
<橋のポーズ>
① 仰向けに横になり、脚を腰幅に開いて両膝をたてる
② お尻を軽く浮かせて、お尻の下で両手を組む
③ 肩と肘を背骨に寄せ、両足の母指球(ぼしきゅう)で床を押しながら、お尻を少し持ち上げる
④ 両足の母指球と腕で、さらに床を押し、息を吸いながらお尻を高く持ち上げる。肩の外側で床を押し、胸のアーチを深めながら、3呼吸程度キープ
骨盤底筋を鍛えるトレーニングは、すぐに成果が現れるわけではありません。毎日、コツコツと続けることで、少しずつ効果が出てくるので根気よく続けることが大切です。ただし、無理は禁物です。トレーニングやヨガを行って、痛みや違和感がある場合は、すぐに中止し、医師や専門家に相談してください。
【参考URL】
<東京女子医科大学付属足立医療センター>
https://twmu-amc.jp/mce/prsurgery/contents/training.html
<NHK健康ch>
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1542.html
<日本赤十字社医療センター 名古屋第一病院>
https://www.nagoya-1st.jrc.or.jp/region/details_dep/urology_f_det/pelvis_urology_f_det/
<花王リリーフ>
https://www.kao.co.jp/relief/howto/male-urine/
<YMCメディカルトレーナーズスクール>
https://ymcschool.jp/blog/locust-pose/