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お酒は百薬の長!? 二日酔いの予防と対策!

2023.12.20

お酒は本当に身体に良い?

お酒を飲む機会が多くなる年末年始。「酒は百薬の長」という言葉を鵜吞みにして、翌日にひびくほどお酒を飲んでいませんか? 「酒は百薬の長」とは、中国古来の史書「漢書」に記載されている言葉で、本来の意味は、お酒は適量を飲めば健康に良く、どんな薬よりも効果のある薬であるということを伝えたもの。適量というのが大切で、翌日に影響が出てしまうほど飲むのは、大きな間違い。実際、この言葉の後には「過ぎたるは百薬の長ならず」と続きます。

年齢や性別、体重やアルコールの分解能力の違いなどにより、適量には個人差がありますが、厚生労働省が推奨する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均純アルコールで約20g程度。ビール(アルコール度数5%)だと500ml、日本酒だと1合(180ml)、ワインだとグラス2杯弱(200ml)、チューハイ(アルコール度数7%)だと350ml、ウイスキーだとダブル1杯(60ml)程度が目安とされています。

二日酔いのメカニズム

私たちの体内に入ったアルコールは、肝臓で分解されます。肝臓に入ると、酵素の働きによって、「アセトアルデヒド」という物質に分解され、さらに「アセテート(酢酸)」に分解されます。アルコールが分解されてできる「アセトアルデヒド」には毒性があり、お酒を大量に摂取してしまうと、「アセトアルデヒド」を処理しきれず、血液中の「アセトアルデヒド」の濃度が高くなり、頭痛や吐き気、胃痛や胃もたれ、胸やけなど、二日酔いの症状が現れてしまうのです。

二日酔いにならないようにするには、適量を守り、飲み過ぎないように注意することが大切。また、空腹時を避けて食事と一緒に飲むことも効果的です。食事をしながら飲むことで、お酒を飲むスピードが遅くなり、アルコールの吸収もゆるやかになります。特に、牛乳やチーズなどを飲む前に食べると、胃に膜を作ってくれるのでおすすめです。胃や肝臓の負担を軽減するために、お酒と一緒に水を飲むことも心掛けましょう。

二日酔いになってしまったら…

ついつい飲みすぎて二日酔いになってしまった場合は、まずは、たくさん水分を摂ることが大切です。アルコールによる利尿作用で、身体が脱水状態をおこしやすくなっているので、水やスポーツドリンクなどをたくさん摂り、水分補給を行ってください。二日酔いの際は、食欲が湧かない場合が多いですが、肝臓を動かすために、少しでも食事を摂るように心掛けましょう。

また、サウナやお風呂で汗を流して、体内に残ったお酒を出すという方もいるようですが、脱水症状を悪化させてしまう可能性があるので、二日酔いの症状が軽くなるまで、サウナやお風呂は控えるようにしましょう。また、「迎え酒」などと言って飲酒をされる方もいらっしゃいますが、アルコールが残っている身体に、さらにお酒を入れるのはNGです。身体への負担が増えてしまうので、絶対にやめてください。

今年も残すところ、あとわずかとなりました。楽しいお酒で、素敵な年末年始をお過ごしください! 本年もコラムをご覧いただき、どうもありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い致します。

【参考URL】
<e-ヘルスネット 飲酒量>
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-013.html
<e-ヘルスネット 二日酔いのメカニズム>
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-03-005.html
<北海道公式HP>
https://www.hidaka.pref.hokkaido.lg.jp/hk/hgc/whisky.html
<サントリーホールディングス株式会社>
https://www.suntory.co.jp/arp/proper_quantitiy/
<スギ薬局>
https://www.sugi-net.jp/sugi-channel/512
<くすりと健康の情報局 第一三共ヘルスケア株式会社>
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/38_futsukayoi/index3.html

廣田 美千代
女性サイトの編集長を経て、フリーランスに。 雑誌やWEB媒体を中心に、美容記事やインタビュー記事を随筆。WEBプロデューサーとしての経験を活かし、 コンテンツの企画・制作や、化粧品会社のWEBコンサルティングなどにも携わる。

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