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寒い季節、温度差で起こるヒートショックに要注意!

2024.2.20

ヒートショックとは?

暦の上では立春を過ぎましたが、まだまだ寒い日々が続いています。この季節、注意したいのが「ヒートショック」です。ヒートショックとは、寒い室外から温かい室内に入った時や、温かい部屋から寒い場所に移動した際など、急激な温度変化によって、血圧が上下に大きく変動することで起こる健康被害のこと。

私たちの身体は、温かい所から寒い所に移動すると、交感神経が優位になり、体内の熱を逃がさないように、全身の血管を収縮させます。このため、血圧は上昇。逆に、寒い場所から温かい場所に移動すると、副交感神経が優位になり、血管が広がり、血圧は低下します。これが、温度変化と血圧変動のメカニズムです。急な温度変化により、急激に血圧が上下することによって、ヒートショックが起こってしまうのです。

ヒートショックには、「めまい」や「立ちくらみ」といった軽度の症状から、呼吸困難、嘔吐、意識の消失、さらに重度になると「心筋梗塞」や「脳卒中」を引き起こしてしまう場合もあります。

発生しやすい場所はココ!

家の中でヒートショックを発生させやすいのは、入浴時と言われています。温かな部屋から、寒い脱衣所に移動して衣服を脱ぐと、体温が奪われて血管が収縮、血圧が急上昇します。その後、熱い湯船に浸かることで、今度は血管が拡張して、血圧が急激に下がります。冬場の入浴は、温度差が激しく、血圧を大きく上下させてしまうため、失神、心筋梗塞、脳梗塞などを起こしやすくなるので要注意です。

特に、65歳以上の高齢者の方は、注意が必要です。高齢になると血圧の変動が生じやすくなり、体温を維持する機能も低下するため、ヒートシヨックが起こりやすいと考えられています。また、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの動脈硬化リスクのある方、肥満や睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある方も、ヒートショックの影響を受けやすいため、ヒートショックを防ぐ対策を心掛けましょう。

入浴中のヒートショックを防ぐには

入浴時のヒートショックを予防する対策をご紹介します。

1:入浴前に脱衣所と浴室を暖める
脱衣所に小型のヒーターなどの暖房器具を設置したり、浴室の壁に温水をかけるなど、入浴前に室内の温度を暖めておくようにしましょう。

2:湯船の温度は熱すぎないように注意
湯船の温度は、ぬるめのお湯(41度以下)にして、長湯を避けて10分以内の入浴を心掛けましょう。

3:食後や飲酒後の入浴は避ける
食事やアルコールは、一時的に血圧を下げるため、食事や飲酒直後の入浴は控えるようにしましょう。

4:血圧が高い時は入浴を控える
収縮期血圧が180mmHg以上、または拡張期血圧が110mmHg以上の場合は、入浴を控えたほうが良いでしょう。

5:家族で見守りを行う
特に、高齢者や持病のある方は、同居者に声をかけてから入浴するようにしましょう。お一人暮らしの場合は、外部と連絡が取れるように、携帯電話を近くに置くなど、発生してしまった場合の対策を心掛けましょう。

命にかかわる病気を引き起こしてしまうヒートショック。しっかりと予防対策を行って、ヒートショックを起こさないように注意しましょう!

【参考URL】
<全国健康保険協会>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat510/h29/300201001/
<STOP! ヒートショック>
https://heatshock.jp/column/mechanism/
<恩賜財団 済生会>
https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/heatshock/
<総合東京病院>
https://www.tokyo-hospital.com/archives/29419/
<滋賀県HP>
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kenkouiryouhukushi/kenkou/15062.html
<LIXIL 株式会社LIXIL>
https://www.lixil.co.jp/reform/gensai/column/column_vol05/

廣田 美千代
女性サイトの編集長を経て、フリーランスに。 雑誌やWEB媒体を中心に、美容記事やインタビュー記事を随筆。WEBプロデューサーとしての経験を活かし、 コンテンツの企画・制作や、化粧品会社のWEBコンサルティングなどにも携わる。

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