
メンテナンス
梅雨時期の“かくれ脱水”にご用心!
2025.6.20
「かくれ脱水」って、どんな状態?
ジメジメとして蒸し暑い、梅雨の晴れ間。湿度が高いこの時期、身体が脱水傾向にあることに気がつかず、「かくれ脱水」を起こしてしまう人が多くなります。「かくれ脱水」とは、脱水症の一歩手前で、身体に必要な体液(水分)が減っている状態のこと。そこに「暑さ」が加わると、「熱中症」を起こしてしまいます。
「かくれ脱水」は、ウォーキングなどの軽い歩行や運動で汗をかいている屋外、冷房で気温は管理しているけれど乾燥している室内、乾燥した車内でトイレの回数を減らすために、水分摂取を控えている際などに、起こりやすいと言われています。
また、利尿作用が高いアルコールを飲んだ後は、アルコールの分解に体内の水分を使うため、身体は脱水気味に…。体内の水分が不足すると血液の流れが悪くなり、脳の血液が減るため、意識がもうろうとしたり、集中力が低下するなど危険な状態に陥ってしまいます。

身体に水分が必要な理由とは
私たちの身体の約60%は水分と言われ、水は生命維持に欠かせない大切な役割を果たしています。一般的に、人間は1日約2.5ℓの水を体内から失うと言われています。そのため、失った水分を食事や飲み物などで補う必要があります。喉の渇きを感じた際には、すでに2%の水分を失っていると言われているので、喉の渇きを感じる前に、こまめな水分補給を心掛けましょう。
上手な水分補給のコツは、1時間に1回程度、定期的に水分補給を行うこと。一度にたくさんの水分を摂取しても、身体は上手に吸収できないので、コップ半分(100ml程度)から1杯(200ml程度)の水を、定期的に摂るのがおすすめです。これから夏に向けて、汗をかいて水分を失うことが多くなります。しっかりと水分補給ができないと、脱水状態となり、「熱中症」の危険が高まります。「熱中症」を予防するためにも、意識的に水分補給を行いましょう。

「かくれ脱水」を予防するポイント!
毎日の生活の中で、「かくれ脱水」を予防するポイントをいくつかご紹介します。
1:こまめな水分補給
喉の渇きを感じる前に、1時間に1回程度、定期的に水分補給を行うこと。また、起床後、食事中、入浴前後、就寝前などに、コップ1杯の水を飲むように心掛けましょう。
2:バランスの良い食事
バランスの良い食事は、身体の水分保持能力を高め、「かくれ脱水」を防ぐ重要なポイント。
塩分が豊富な味噌汁や梅干し、スポーツドリンクなど、汗で失われやすい電解質を含む食品を摂ることも大切です。
3:利尿作用の少ない飲み物を選ぶ
アルコールやコーヒーなど、カフェインを多く含む飲料は、利尿作用があるため、水分補給に適していません。水や麦茶などで水分補給を行うのがおすすめです。また、飲み物が身体に吸収されやすい温度は、5度~15度と言われています。
4:快適な室内環境を保つ
快適な室内環境を保つには、温度と湿度の管理が大切です。理想的な室温は28℃、湿度は55%~65%とされています。扇風機やエアコンなどを活用して温度を調節し、湿度にも注意を払いましょう。
本格的な暑さではない、梅雨の時期。ついつい油断してしまいがちですが、身体の水分が奪われている可能性は大! こまめな水分補給を心掛けて、「かくれ脱水」を起こさないように注意しましょう。
【参考URL】
<恩賜財団 済生会>
https://www.saiseikai.or.jp/feature/covid19/dehydration/
<日本調剤>
https://www.nicho.co.jp/column/20230601_c1/
<社会医療法人社団 健生会>
https://www.t-kenseikai.jp/honbu/post-1509/
<尾道市立大学>
https://www.onomichi-u.ac.jp/_files/00040174/tuusin_2.pdf
