会員数250万人のメンタルヘルスケア専門企業が運営する「未病ケアラボ」

ライフスタイル

“おうち薬膳”で、季節の変わり目の体調管理!

2021.9.10

薬膳って、薬なの?

薬膳と聞くと、「身体に良いけど美味しくなさそう…」「中国何千年の歴史とかで難しそう…」。そんなイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか? 実は、薬膳という言葉が使われるようになったのは、1980年頃に中国北京のレストランが始まりだと言われています。

薬膳とは、中医学に基づく「食養生(しょくようじょう)」。毎日変わる体調に合わせて、身体を温めたり、冷やしたり、体調のバランスを整える食材を上手に選んで、健康維持や病気の予防&回復などを目的につくる食事です。薬膳という言葉の発生自体には諸説あるようですが、薬膳の考え方自体は紀元前の頃からあり、長い年月をかけて現在の形が確立されてきました。

薬膳における「五性(ごせい)」とは

薬膳では食物には、「寒性(かんせい)」「涼性(りょうせい)」「平性(へいせい)」「温性(おんせい)」「熱性(ねっせい)」の5つの性質があると考えます。

「寒性(かんせい)」には、身体を冷やす作用。「涼性(りょうせい)」は、身体をやや冷やす作用。「平性(へいせい)」は、陰陽のバランスを調整する作用。「温性(おんせい)」には、身体をやや熱くする作用。「熱性(ねっせい)」には、身体を熱くする作用があります。

身体が冷えやすい人や秋冬の季節には、温熱性の食材を意識して摂り入れ、身体に熱がこもりやすい人や、夏の時期には寒涼性の食材を多めにとって、陰陽のバランスを整えます。温熱性の食材には、内臓や血管の働きを活発する働きがあり、寒涼性の食材には、炎症を抑え、解毒や利尿を促進させる働きがあると考えられています。

食材の持つ5つの味「五味(ごみ)」とは

食材は、「酸味」「苦味」「甘味」「辛味」「鹹味(かんみ)」の5つの味に分類されます。そして、この五味は、それぞれの味によって働きかける五臓「肝(かん)」「心(しん)」「脾(ひ)」「肺(はい)」「腎(じん)」が決まっています。

「酸味」は「肝」、「苦味」は「心」、「甘味」は「脾」、「辛味」は「肺」、「鹹味」は「腎」に影響を与えます。好みの味、自分の好きな食材ばかり食べていると、臓腑のバランスが崩れてしまいます。体質や体調、季節によって調整が必要ですが、バランスよく五味を摂ることが肝心。食材の持つ5の味は、身体の不調を整える大きな鍵となるのです。

秋の養生に合わせた薬膳

空気が乾燥する秋は、私たちの身体も潤いが不足し、喉、口、鼻、皮膚、髪の乾燥しやすくなります。また、秋の乾燥は肺を痛めやすいので要注意。この時期は、「陽」が強かった夏から、徐々に「陰」が強くなり始める季節の変わり目です。食材は、涼性・平性・温性のもの、五味は、苦味・甘味・酸味・適度の辛味を摂り、肺の機能をよくすることが大切。

秋の養生食材としてオススメなのが、レンコンやネギ、春菊やゆり根、サツマイモやピーナッツ、葡萄や梨など。旬の魚であるサバやサンマなどは、気を養うだけでなくビタミンやミネラルも豊富です。旬の食材を取り入れた“おうち薬膳”で、体調を崩しやすい季節の変わり目を乗り越えましょう!

メンタルヘルスケアにご関心のある方は、下記のサイトを御覧下さい。

HOME

廣田 美千代
女性サイトの編集長を経て、フリーランスに。 雑誌やWEB媒体を中心に、美容記事やインタビュー記事を随筆。WEBプロデューサーとしての経験を活かし、 コンテンツの企画・制作や、化粧品会社のWEBコンサルティングなどにも携わる。

廣田 美千代さんの記事一覧

  • f
  • LINE