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夏の食中毒! 家庭で出来る予防対策

2024.8.9

食中毒の原因とは

気温が高く、細菌による食中毒が発生しやすい、この季節。食中毒は、「細菌」「ウイルス」「寄生虫」毒キノコやフグなどの「自然毒」が大きな原因として挙げられ、一年を通して発生しますが、細菌の増殖が活発になる夏場は、細菌による食中毒が発生しやすくなります。

食中毒の原因となる代表的な細菌には、主に動物の腸管に生息する「カンピロバクター」、主に人や動物に生息する「黄色ブドウ球菌」、主に牛や豚などの家畜の腸管に生息する「腸管出血性大腸菌(0-157や0-111)」、主に動物の腸管、土や下水に生息する「ウェルシュ菌」、自然界に多く生息する「サルモネラ菌」、土壌など自然界に広く生息する「セレウス菌」などが挙げられます。

なかでも、発生件数が多いのが、「0-157」や「0-111」で知られる「腸管出血性大腸菌」や、「カンピロバクター」です。抵抗力が弱いお子さんや妊婦さん、高齢者の方は、重症化してしまうケースがあるので、特に注意してください。

食中毒を予防する3原則

夏に多い、細菌による食中毒を防ぐためには、細菌を食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という、3原則を守ることが大切です。

まず、最初の「つけない」は、食中毒の原因菌が食べ物につかないように、調理を行う前や、生肉や魚、卵などを扱う際は、必ず手を洗いましょう。調理途中で鼻をかんだり、トイレに行った際も、必須です。おむつを交換したり、ペットに触れた後も、その都度、手を洗うようにしましょう。

次に、「増やさない」は、低温で保存すること。細菌の多くは高温多湿な環境で増殖が活発になりますが、10度以下では増殖がゆっくりとなり、マイナス15度以下では増殖が停止します。食べ物に付着した細菌を増やさないために、肉や魚、卵など生鮮食品などは、購入後出来るだけ早く冷蔵庫に入れるようにしましょう。ただし、冷蔵庫の中でも、細菌はゆっくりと増殖するので、購入した食材は早めに食べるように心掛けてください。

最後の「やっつける」は、加熱することです。ほとんどの細菌は、加熱によって死滅するので、肉や魚、野菜なども、しっかりと加熱をして食べると安心です。特に、肉料理は中心部までよく加熱するようにしましょう。

家庭で気を付けたい食中毒対策

食品の購入、調理前、食事後など、家庭で「食中毒予防の三原則」を実践するためのポイントをいくつかご紹介します。

ポイント1:買い物
・賞味期限を確認する
・肉や魚などはビニール袋に入れ、他の食品に汁がつかないように分ける
・肉や魚などの生鮮食品や冷凍食品は、最後にカゴに入れる
・購入したら、寄り道をしないで帰宅する

ポイント2:保存方法
・購入した食品は、すぐに冷蔵庫や冷凍庫に保管する
・肉、魚、卵などを取り扱う際は、必ず前後に手を洗う
・肉や魚は、ビニールの袋や容器に入れ、他の食べ物に汁がかからないようにする
・冷蔵庫は10度以下、冷凍庫はマイナス15度以下に保つ
・冷蔵庫や冷凍庫は詰めすぎると冷気の循環が悪くなるので、詰めすぎないこと

ポイント3:調理準備
・石鹸を使い、丁寧に手を洗う
・野菜などの食材は、流水できれいに洗う
・肉や魚の汁が、サラダや果物など生で食べる食材にかからないように、特に注意する
・使用後の調理器具は、丁寧に洗った後、熱湯をかけて殺菌する
・包丁やまな板は、出来れば肉用、魚用、野菜用と使い分けると安全

ポイント4:残った食べ物
・食事後、残った食品を扱う前にも手を洗う
・清潔な容器に保存する
・温めなおす際も、十分に加熱する
・時間が経ち過ぎた物は、食べずに捨てる

またまだ暑い夏が続きます。家庭で出来る予防対策をしっかりと行い、食中毒にならないように注意しましょう! 万が一、食中毒が疑われる症状が出てしまったら、すぐに医療機関を受診してください。

【参考URL】
<全国健康保険協会>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat510/h30/300601001/
<サワイ健康推進課 沢井製薬(株)>
https://kenko.sawai.co.jp/theme/202005.html
<政府広報オンライン>
https://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/#thirdSection
<厚生労働省>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html

廣田 美千代
女性サイトの編集長を経て、フリーランスに。 雑誌やWEB媒体を中心に、美容記事やインタビュー記事を随筆。WEBプロデューサーとしての経験を活かし、 コンテンツの企画・制作や、化粧品会社のWEBコンサルティングなどにも携わる。

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