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日ごとに寒さが増し、いよいよ風邪の季節の到来です。寒さだけでも体調を崩しやすいのに、秋から冬にかけてのこの時期は、空気も乾燥しはじめます。冬に風邪が流行する理由は、乾燥や寒さによって私たちの身体の防衛機能が低下すること、ウイルスが乾燥した環境を好むこと、この2つが大きな原因と考えられています。

風邪は正式名称を「風邪症候群」と言い、上気道（鼻や喉）の急性炎症の相称です。風邪は、鼻、喉、喉の奥に起きる炎症で、病原体によって起こる感染症。ウイルスが粘膜から感染して炎症を起こすため、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、咳、喉の痛み、たん、発熱などの症状が起きます。

風邪の症状は、1週間以内に治るのがほとんどですが、咳や発熱が続く場合は、肺炎や気管支炎など、風邪をこじらせてしまっている恐れがあります。風邪は、「万病の元」と言われるように、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

風邪と同様に、冬場に流行するインフルエンザ。一般的に、さまざまなウイルスによって引きこされる風邪の症状に対し、インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が、比較的休息に現れるのが特徴。風邪と同じように、喉の痛み、鼻水、咳などの症状も現れます。

インフルエンザウイルスは増殖スピードが速いため、一般的な風邪のウイルスに比べ、流行しやすいのも大きな違いです。インフルエンザは、毎年、12月頃に流行しはじめて、1月～3月頃に流行のピークを迎える傾向にあります。ほとんどの場合は、1週間程度で治りますが、まれに合併症などを引き起こす恐れもあるので注意が必要です。

インフルエンザに感染する経路は、「飛沫感染」と「接触感染」の主に2種類。「飛沫感染」とは、インフルエンザにかかっている人が、咳やくしゃみをすることにより、空気中に放出されたウイルスを、口や鼻から直接吸い込んでしまうことによって起こる感染。

「接触感染」とは、インフルエンザに感染している人がさわった物に手を触れ、その手で口や鼻に触れたりすることでウイルスに感染してしまうことを言います。インフルエンザを予防するためには、感染経路を遮断することが重要。マスクを着用したり、手洗いやうがいをこまめに行って、インフルエンザウイルスの侵入を防ぐことが肝心です。

風邪やインフルエンザを予防するために、大きな鍵となるのが免疫。免疫には、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぐ働きや、侵入したウイルスなどと戦う働きがあります。免疫機能が整っていれば、風邪やインフルエンザのウイルスが侵入しにくく、侵入しても感染しにくくなります。

ただし、不摂生な生活を送っていると免疫機能が低下してしまうことがあります。毎日の暮らしの中で、免疫機能を低下させない生活習慣を心掛けることが大切です。免疫機能を整えるために心掛けたい５つの生活習慣を紹介します。

【免疫機能を整える! ５つの生活習慣】
①栄養バランスの整った食事
栄養バランスの整った食事を心掛けることは、免疫機能を整えるだけでなく、健康な身体づくりのためにも必須。栄養バランスの整った食事を意識したうえで、免疫機能をサポートする効果があるビタミン類、ミネラル類、食物繊維などを、積極的に取り入れるようにしましょう。

②質の良い睡眠
免疫機能を整えるために、質の良い睡眠をとることも欠かせません。上質な睡眠がとれるように、寝室の環境づくりや、眠る前の過ごし方を工夫してみてください。就寝ギリギリまでTVを観たり、PCやスマートフォンを操作するのは、睡眠の質を低下させるので控えましょう。

③適度な運動
ウォーキングや軽い体操など、じんわりと汗をかく程度の運動を習慣にしましょう。身体を動かすことによって、体温が上がり、血行が促進され、身体の巡りが良くなります。ただし、激しすぎる運動は免疫機能を低下させ、逆効果になってしまう可能性もあるので要注意です。

④ストレスを溜めない
過剰なストレスは、免疫機能を低下させる恐れがあります。ストレスを溜めない生活を意識することが大切です。忙しい現代社会では、自分では意識していなくても、ストレスを受けていることが多くあります。余暇を楽しむなど、リラックスできる時間を持つように心掛けましょう。

⑤身体を温める
身体が冷えると、血行不良になり、免疫機能は低下してしまいます。特に、身体の末端である手や足は、冷えやすい部分なので要注意。手袋や靴下などの防寒対策はもちろんですが、生姜やニンニク、大根やゴボウ、ネギなど、身体を温めてくれる食材を積極的に摂り入れ、身体の内側からも温めるようにしましょう。

これから冬本番に向けて、ますます寒さや乾燥が厳しくなってきます。免疫機能を整える生活習慣を身につけて、風邪やインフルエンザの予防を心掛けてください！

＜参考資料＞
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html