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メンテナンス

ウィルス予防に!2つのセルフケアを紹介します。

未病ケアLab.編集部

2020.3.12

ドラッグストアの開店前にはマスクや消毒液を求める人たちの長蛇の列ができています。長蛇の列に並ぶほうが感染リスクが高くなるのでは?と思いつつも、やはり未知のウイルスへの恐怖がそうさせるのだろうと納得いたします。

そうした意味でも、少しでも読者様のお役に立てるべく、代替補完療法方面から予防策を紹介したいと思います。

新型コロナウィルス予防も、風邪予防も。

1月末頃、新幹線移動後に風邪のような症状が出たので、病院へ行きました。
いつもなら寝て治してしまうところ、念のために診察受診。

医師との診察の中で、何らかの感染の可能性が否定できない中でできることの究極は、
更なる予防はもちろん、自己免疫力でウィルスを発症させないことだとの話になりました。

新型コロナウィルスとは、いわゆる「風邪」を引き起こす数種あるウィルスの一つが変性したもの。
発症してない人でも感染が確認されていたり、うつしてしまう罹患することがあると言われているため、社会全体の感染拡大等の目線では、自分が発症しなければよいというものではありません(当たり前ですよね!)

ただ、なぜ新型コロナウィルスがこれだけ騒がれるかというと、重症化したり、入院したり、死に至ることに恐怖を感じるからですね。
自分事になったときに、ウィルスが体内に入ってきても、自己免疫力・自己の自然にもっている治癒力が高ければ、大事にいたらないということです。

ということで、ウィルスに打ち勝つ身体づくりをしておくことが、今後も新種のウィルスがでてきても恐怖に対処できる可能性を高めると考えられます。

自己免疫力・自己治癒力を高めるために

では、自己免疫力・自然治癒力を高めるにはどうすればいいのでしょうか?
付け焼刃で成るものではないですが、以下の点を意識すると良いでしょう。
・睡眠をしっかりとる。
・カロリーではなく栄養素が高い食事をとる。
・適度な運動。
・内臓脂肪の除去
・筋肉量を適度に増やす。
・体温UP
・ドロドロ血液からサラサラ血液

当たり前ですが、寝不足にならない、スタミナ不足にならない、不摂生はさけて規則ただしい生活をして体力を落とさないなど、ウィルスの入る隙を与えないことが重要ではないでしょうか。
このように基本的なことの積み重ねが免疫力・治癒力の高い身体をつくります。
今回のコロナウィルスで、病気になる前の自分への投資・ケアの意識が高まればよいですね。

以前に、各専門家の皆様に書いていただいた自己免疫力・自然治癒力を高めるための記事はこちら。

免疫力を高めるアーユルヴェーダ食事術の肝

心と身体の感度をあげる「断食と排毒」

鍼灸師はこうみる!生涯健康実現のための未病予防とは!?〈冷え対策〉

*新型コロナウイルス関連の新しい情報は、 厚生労働省のページで確認してください。

NIID国立感染症研究所

ウィルス予防セルフケア!アルコール消毒の代用、植物の殺菌成分活用の可能性

現在、厚生労働省のサイトは「石鹸かアルコール消毒液などによる手洗い」を推奨しています。

新型コロナウィルスも、インフルエンザウィルスもエンベロープという膜をもったウィルスのためアルコール消毒が有効に作用するとのこと。

流水でウィルスは落ちるという専門家の情報もあります。
できるだけの対策をしたいけれど、アルコール消毒液が売り切れていて入手できないという方へ。
石鹸での手洗いを推奨しますが、人体に対する完全なエヴィデンスはないものの、昔からつかわれてきたものや、マウスなどでの効果は確認されているものなどを家庭で行う予防のための選択肢。新型コロナウィルスでの研究結果は存在しないため、インフルエンザに関する情報です。

アロマセラピーの殺菌成分を多く含む精油を活用する。

2009年アロマテラピー学雑誌.9(1),38-46「植物精油の直接接触および芳香暴露の抗インフルエンザウイルス作用に関する研究」※1 にて、インフルエンザウィルスへの感染予防効果が研究された精油を使った
「アルコールを含まないウィルス対策消毒ハンドジェル/ハンドスプレー」

<用意するもの>
・精製水 50mL (ミネラルの少ない水でも代用可)
・キサンタンガム 耳かき10杯くらい
・グリセリン 5mL 小さじ1杯くらい
・精油 10~30滴(1%~3%)
 ユーカリ・ラディアタ 4~10滴
ティートゥリー 4~10滴
ラヴィンツァラ 4~10滴

<作り方>
※ 混ぜる順番に気を付けましょう。グリセリンは油の一種にカテゴライズされていますが、親水性が高く、精油と精製水を分離させない役割をもちます。先に精油とグリセリンをよく混ぜてから、精製水を入れます。
※ 必要に応じて、使う容器などを消毒用エタノール等で消毒をします。
※無水エタノールがある場合、精製水のうち25MLを置きかえる。殺菌の効果は高まります。
※皮膚が敏感な方が使用する場合は、低めの濃度(10滴・1%)で作成しましょう。
 日本国内の主要なアロマ団体ガイドラインは、肌につける場合は1%が推奨されています。
 

① ガラス製の容器に、グリセリン5ml(小さじ1)と精油を入れ、よく混ぜる。

② キサンタンガムを①へ入れ、よく混ぜる。
ダマになりやすいので少しずつ入れる。ただし、時間がたてばダマは溶けてなくなります。
③ 精製水45mlを①の容器の中へ入れます。マドラーを使ってよく混ぜ合わせます。
分離するようなら、ふたを閉めてよく振ってください。
 
  
<使い方>
手のひらに、1プッシュだして、よく擦り込んで使用します。
外出先で手が洗えないときなどに使用します。
直射日光の当たらないところで保管します。
1か月を目安に使い切ります。

上記レシピから、キサンタンガムを抜いて1%濃度で作成し、スプレー容器にいれれば、「マスクスプレー」に。同じく、キサンタンガムを抜いて3%~5%濃度にて、物品の殺菌消毒に活用できます。
お手元に無水エタノールがあれば、上記レシピの精製水のうち25MLを置き換えれば、殺菌効果が高まります。
レシピ内3つの精油に加えて、香りを楽しむとしたら、ペパーミント・ローズマリーなど1滴、ラベンダーだと10滴くらいまでを濃度内でブレンドすることも可能です。

参考論文
「植物精油の直接接触および芳香暴露の抗インフルエンザウイルス作用に関する研究」
Inhibitory effect of the direct and aroma contacts with essential oils on the influenza virus infection in vitro and in vivo
中平 比沙子 小尾 信子 宮原 龍郎 [他]
2009年アロマテラピー学雑誌.9(1),38-46
≪概要≫
●安全性:細胞毒性の確認
イヌの腎臓尿細管上皮細胞に24時間精油を直接接触し、下記の5種類の精油の細胞毒性を見た結果、ユーカリ・ラディアタの細胞毒性が一番低く、30%濃度でも細胞毒性がなかった。
・ユーカリ・ラディアタ
・ニアウリ
・ローズウッド
・ティートゥリー
・ラヴィンツァラ

●インフルエンザウイルス感染細胞に直接添加した結果
24時間培養後、ほぼ90%あるいはそれ以上のウイルス量減少を示した。
ティートリー(0.001%と0.01%):検出されず
ラベンサラ(0.001%):検出されず
ユーカリ・ラディアータ(0.01%):ほぼ90%減少

●ユーカリ・ラディアタ精油の芳香暴露による抗インフルエンザウイルス作用
ウイルス吸着中1時間のみ芳香暴露:(0.01% 0.1% 1% 10%)変化なし
ウイルス吸着後に芳香暴露:0.1%以上で弱いながらもウイルスプラック数が減少(平均58→35.5)

●マウスインフルエンザ肺炎モデルにおけるユーカリ・ラディアタ芳香吸入の影響
マウス感染前7日間あるいは感染後8日間の芳香吸入群と無吸入群では、感染前吸入群が最も高い生残率を示した。

ティートゥリー、ラヴィンツァラ、ユーカリ・ラディアタは直接接触でインフルエンザウイルスの増殖を抑制し、ユーカリ・ラディアタ芳香吸入でも感染予防効果が期待できる事が示唆された。

ウィルス予防策セルフケア!紅茶を飲む/紅茶でのうがい

紅茶を普段から飲むことで予防になる可能性があるという情報です。

未病ケアラボ「GABAティ記事」より:
紅茶の茶色の成分の「テアフラビン」は緑茶にはない成分で、インフルエンザウィルスの働きを無力化させるなど強力な殺菌作用があります。紅茶が苦手な方も5倍希釈でも有効ですので試して下さい。

参考論文①
茶 カテキン類の機能性 とそれ らの応用例  原 征 彦

茶カテキン,紅茶テアフラビン(カテキン2量 体)は極めて強いインフルエンザウイルス不 活化作用をもつ。インフルエンザ ウイルス液 とEGCg各濃度液を混合後”
直ちに細胞上(イヌ腎臓細胞を平板培養)にかけ感染させた。数日間培養後染色し,生じたプラーク(溶 菌斑)を数え,ウイルス感藻増殖の指標とした。 その結果,図5に示したように,ウイルス―EGCg混合液中のカテキン濃度が数ppmという極低濃度でウイルスの感染はほぼ100%阻止されプラークは生じなかった。通常飲まれる煎茶のカテキン濃度 は800ppm前後であり,茶カテキンの効果は驚異的といえる。紅茶 テアフラビンの効 果はさらに優れ ていた。 ただし,これら茶ポリフェノールの作用は予防効果であり,既にウイルス感染した細胞に茶成分を接触させても,抗ウイルス効果は弱い。

参考論文②
●紅茶ポリフェノールのインフルエンザ感染予防効果を証明した論文
被験者を2つのグループに分け、一方のグループだけ紅茶うがいを毎日させたところ、紅茶うがいをしたグループはうがいをしなかったグループと比較してインフルエンザ感染率が低くなったという報告があります(文献1)。また、細胞を使った研究で、ウイルスが細胞表面にくっつくのを紅茶が邪魔する作用があることが報告されています(文献2)。
文献1:紅茶エキスのうがいによるインフルエンザ予防効果
岩田 雅史, 戸田 眞佐子, 中山 幹男, 辻山 博之, 遠藤 済, 高橋 雄彦, 原 征彦, 島村 忠勝.感染症学雑誌,1997 年 71 巻 6 号 p. 487-494
文献2:Inhibition of the infectivity of influenza virus by tea polyphenols.
Nakayama M, Suzuki K, Toda M, Okubo S, Hara Y, Shimamura T. Antiviral Res. 1993;21(4):289-99

あくまでも厚生労働省などの公的な情報を優先していただき、個人のセルフケアの一環として活用してください。実際に感染が疑わしい時は早めに病院にかかりましょう。

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